言いがかり?スーパーでの危険行為

あるスーパーで、3歳くらいのお子様が三輪車を店内に乗り入れて遊んでいた。
このままでは、他のお客様に追突してしまう可能性もあり、危険だ。
店員のTさんは、保護者らしき母親に
「申し訳ございませんが、三輪車は外に置いていただけませんでしょうか」
と依頼したところ

「あなた、私が以前自転車を盗まれたの知らないの? この三輪車を外に置いて盗まれたら、あなたが責任を取ってくれるの!」

と、Tさんは、思いもよらぬ反撃にあった。。。。

いやいやいや、スーパーの店内に三輪車で乗り込んだら、そりゃあ注意されますよね。
でも、そんなことを意に介さない方、ひょっとしたら異常クレームかも知れません。
思いもよらぬ反撃を受けたときどうするか? 今日のメールはそんなお話です。


そもそも、自転車が盗まれたら責任をとれるのか?と言われても、スーパー側に落ち度はなく、責任など取れるはずもありません。
こちらが、どう説明しようかと考えあぐねているうちに、どんどん攻め込まれるはめになります。

店「他のお客様の迷惑になりますので・・・・」
客「迷惑?私が迷惑だって言うの?
  私がどれだけこのお店を使って恩恵を与えているかわかってるの?
  それもわからずに迷惑だと言うの?」
店「いえいえ、そんなことは申し上げておりません。
  盗難予防のワイヤー錠なども売っておりますので、お買い求めいただければ・・」
客「なるほど、そうやって売りつけようって魂胆なのね。店長を呼びなさい」

あー言えばコー言う。
異常クレームの典型ですね。
ここでどんな対応をするかで今後が決まります。
お客様の押しに負けて、三輪車をサービスカウンターで預かるというのもひとつの解決策ではあるでしょう。
しかし、こういった異常クレームは、ひとつの要求を満たすと、次々と厚顔無恥な要求をしてくる傾向があります。
その根を断ち切るためにも、ここは毅然と対応し、出入り禁止も視野に入れたいです。

では、何を基に毅然と対応するのか。
店内に三輪車を乗り入れてはいけない理由を、整理しておこう。
・子どもはあらぬ方向に自由に走るため、他のお客様にぶつかる可能性がある。
・接触事故が起こった場合、けが人が出る
・事故を起こした子供の保護者は、責任が問われる
・事故になった場合、店舗側の管理責任が問われる

これらを、落ち着いてゆっくり説明していけば良いでしょう。

「申し訳ございません。
 店内を自転車で通行されて、万一接触事故になったりしたら大変ですので
 申し上げている次第です。
 事故になった場合、店側の管理責任が問われますので、
 自転車等の乗り物の乗り入れは、固くお断りいたします。
 また、防犯につきましても、カメラなどの防止に努めておりますが、
 必ず防止できるとお約束できるものではありませんので、
 お客様ご自身での対策をお願いしております。三輪車を外に出してください。」

と退去を促しましょう。
ここまではっきり言う必要はあるのか?とたまに質問されますが、私はあると思っています。
ハッキリと伝えることによって、自分の、お店の、立場がはっきりします。

この場合、ひとりのお客様の快適さの追求が、他のお客様の身の危険につながるわけです。
そんなリスクを容認するわけにはいかないので、なんとしてもお断りしなければなりません。
そうすることによって、他のお客様の安全を守ることにつながります。
その姿勢が、お客様から支持される店舗になっていくのではないでしょうか?

これ以上はダメ、というボーダーラインを超えたお客様には、
はっきり伝える重要性、感じていただけたら幸いです。

ボーダーラインや顧客定義を決めるのは、専門家にお任せを。
弊社でクレーム対応マニュアル作成の、ご相談、承っております。

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